リコー電子デバイスは、車載・産業機器向け高耐圧・降圧DC/DCコントローラ「R1260シリーズ」を発売した。入力電圧範囲が5.0V~60V、最大定格は80Vと高い電圧を直接入力でき、出力電圧は1.0V~16.0Vのなかで外部調整が可能。 高い電圧からマイコン・SoC・センサー等のデバイスの電源電圧に直接降圧させることができる。
https://www.n-redc.co.jp/ja/about/info/20210727.html
↓↓以下はリコー電子デバイス発表資料から↓↓
車載・産業機器向け 同期整流型 VFM/PWM制御
入力最大60V 降圧DC/DCコントローラ「R1260 シリーズ」発売
リコー電子デバイス株式会社 (代表取締役社長:田路 悟) は、車載・産業機器向け高耐圧・降圧DC/DCコントローラ「R1260シリーズ」を発売します。
「R1260 シリーズ」は、入力電圧範囲が5.0V~60V、最大定格は80Vと高い電圧を直接入力できるDC/DCコントローラです。出力電圧は1.0V~16.0Vの範囲内で外部調整可能です。
昨今、車載のバッテリーが多様化しており、48Vマイルドハイブリッドシステムを採用した車両が欧州中心に増加傾向にあり、商用車は24Vバッテリーが多く使われています。また、リチウムイオン電池を動力源にしたマイクロモビリティ (電動バイクや電動キックスケーターなど) の普及も進んでおります。一方、産業機器に目を向けると、成長著しい5G基地局やデータセンターで48V配電が主流になりつつあり、従来からあるPLC等のFA機器、PoE受電システムなども48Vからの降圧が必要となります。
「R1260 シリーズ」は、最大60Vでの動作が可能なので、このようなアプリケーションで使用されるマイコン・SoC・センサー等のデバイスの電源電圧に直接降圧させることが可能です。
「R1260シリーズ」はFET外付けのコントローラタイプとなっており、お使いの用途に合わせたFETをお選びいただくことができます。また、軽負荷時も効率よく電圧変換できるように、負荷電流に応じてVFM (Variable Frequency Modulation) モードとPWM (Pulse Width Modulation) モードを自動で切り替える機能を搭載しております。この機能により、重負荷時への対応と軽負荷時の高効率を両立させることができる製品となっております。
過電流保護回路は、異常状態が解消すると自動復帰するヒカップ型と、電源再投入などの制御が必要なラッチ型から選択することが可能です。さらに、低電圧検出機能・過電圧検出機能・低電圧誤動作防止機能・サーマルシャットダウンなどの安全機構も充実させ、安心してお使いいただける製品となっております。また、放射ノイズのピークを抑制する「スペクトラム拡散 (SSCG) 機能」を内蔵しており、EMI試験のリスクを減らし、EMI対策部品面積を減らすことが可能な製品となっており、「使いやすい」製品となっています。
「R1260 シリーズ」は、弊社やしろ工場 (兵庫県加東市) での生産で、パッケージはリードピンタイプで実装が容易なパッケージ「HSOP-18」を採用しております。また、10年間供給可能な状態を維持する「長期供給プログラム」の対象予定製品となっておりますので、安心して長期間ご使用いただける製品です。
R1260 シリーズ (HSOP-18)
製品名 | R1260 シリーズ |
サンプル価格 | 550円 (税込) 1,000個購入時の参考価格 |
サンプル受注開始日 | 2021年 7月 27日 |
パッケージ | HSOP-18 |
月産規模 | 200万個 |
新製品 R1260 シリーズの主な特⻑
1. 入力最大電圧60V 最大定格80Vの高電圧から直接降圧が可能
「R1260シリーズ」は、入力電圧範囲が5.0V~60V、最大定格は80Vと高い電圧を直接入力できるDC/DCコントローラです。出力電圧は1.0V~16.0Vの範囲内で外部調整可能で、「R1260シリーズ」を使用すれば、高い電圧からマイコン・SoC・センサー等のデバイスの電源電圧に直接降圧させることが可能です。従来のような2ステップでの降圧方式に比べ60Vまでの電圧を直接降圧できるため、トータルの変換効率を大幅に改善することが可能です。
2. PWM/VFM自動切替技術により重負荷と軽負荷高効率を両立
「R1260シリーズ」は軽負荷時も効率よく電圧変換できるように、負荷電流に応じてVFM (Variable Frequency Modulation) モードとPWM (Pulse Width Modulation) モードを自動で切り替える機能を搭載しております。この機能により、重負荷時への対応と軽負荷時の高効率を両立させることができる製品となっております。
効率 (VOUT=5.0V, fosc=250kHz)
3. スペクトラム拡散機能 (拡散率:-7.2%) によりEMIノイズを軽減
昨今、電子機器の高機能化が進み、様々な通信システムが車両に搭載されています。各々のシステムが受信機であり、かつノイズ発生源となり得る機器となりますので、それぞれで発生するピーク雑音を抑える必要があります。「R1260シリーズ」は、SSCG (Spread Spectrum Clock Generator) を用いたスペクトラム拡散機能により雑音エネルギーを分散する事でピーク雑音を抑え、EMI対策に貢献します。