アズビルは、デジタルマスフローコントローラ 「形FF4Q」を8月 18日から販売開始した。デジタルマスフローコントローラは、センサとバルブを内蔵した気体流量を制御する機器。
新商品は、従来機の 7セグセント4桁数値表示から高精細液晶ディスプレイに変更し、大型LEDランプの色と点滅と合わせて詳しい制御状態を短時間で把握できるようになった。また、設定値に対し、高流量域から低流量域の広い範囲で1%の高精度制御が可能。
さらに、従来の一般的な製品の設定流量への応答時間が1秒であるのに対し、形F4Qは0・3 秒の高速応答を実現しており、しかも低圧ガスも制御できる圧力損失の小さなストレート流路の低差圧構造で、燃料ガスなどの低圧で供給されるガスも制御できる。
そのほか、使用可能周囲温度がマイナス10℃~プラス60℃と広範囲で冬の寒い室内から熱い工業炉の周辺まで使え、温度変化が大きくても、計測値への影響が抑えられる。
気体を用いる生産現場では、高精度な流量制御が要求されることが多いが、熟練作業者の減少や電子部品の微細化に伴って高まる要求品質を満たすため、気体流量調整においても手動のニードルバルブから、マスフローコントローラでの自動制御へ移行している。しかし、一般的なマスフローコントローラは本体に表示や操作キーがないため、制御状態の確認や流量設定を行うためのシステム構築、もしくは専用の表示操作器を別途設置しなくてはならないなど、導入の障害となっていた。
同社ではこれまでも、いち早く表示器と操作キーを搭載したマスフローコントローラを提供してきたが、今回表示器の高精細化で表示情報量を増やすなど詳細な情報を現場で即座に見ることができるなど、ユーザビリティを向上した製品を発売した。