横河電機は、制御事業の包括的ブランド「OpreX」コンポーネンツのラインアップとして、「マルチセンシングリモートI/O」を開発。その第1弾として、アナログセンシングユニット 「VZ20X」を8月 31 日からアジア太平洋地域、および中東を中心とした 64の国・地域で販売を開始した。価格は14万円で、2025年度には年間1万2500台の販売を計画している。
マルチセンシングリモートI/Oは、複数のセンサから正確にデータ得てデジタルに変換し、モニタリングを行う上位システムに転送する装置。
VZ20Xは、最大120チャネルのアナログセンサのデータを高速、高精度、高耐ノイズで同時収集することができ、サイズは高さ・幅が名刺より小さい世界最小クラスで、重さも200gと軽量なため、生産設備の隙間などに収まる。
また、同社独自のAIと組み合わせることで、既存の生産設備の増改築を極力抑えることが可能なほか、車載用電池の性能評価を車両に据え置いたまま行うケースや無人搬送車の予兆保全などでの活用に最適。取り付けもプッシュイン式接続で、フェルール端子を差し込むだけで使用でき、USB(TypeC)での給電もできる。
さらに、アナログ入力を1ミリ秒サンプリングの高速測定ができ、同期精度+-100マイクロ秒、測定精度+-0・05%を実現。1台8チャネル、最大15台120チャネルの同時測定が可能。
そのほか、直流電圧、統一信号、抵抗、熱電対(TC)、3線式/4線式測温抵抗体(RTD)が 1台で測定でき、これらに対応したアナログセンサを使うことで、例えば、電圧、温度、湿度、 圧力、振動など様々なデータを測定可能。