蛇の目ミシン工業は、卓上ロボット「JR3000」シリーズの新たなアプリケーションとして、「タングレス・インサート自動挿入機」=写真=を発売した。
タングレスインサートは、アルミ等の軽金属や、鋳物、樹脂など強度が弱い母材に挿入し使用することで、ねじ締結力を得ることができる雌ネジ補強・補修部品。F1や航空機、産業用ロボットや精密機器など、高い安全性や精度が求められる製品で採用されている。
同製品は、卓上ロボットの電動ドライバー先端に取り付けた挿入工具にタングレスインサートを自動で装着する方法を開発し、タングレスインサートのピックアップから母材への挿入、工具をタングレスインサートから外すまでの一連の作業の自動化を実現。機械制御でタッピング穴に対して正確に垂直挿入でき、品質向上と安定した生産が可能になる。
さらに、挿入後の接触センサによってタングレスインサートの挿入の高さ、浮き、欠品を自動で検査する欠品自動検査機能をオプションで用意。これにより従来の熟練者が電動ドライバーを使って手作業していた工程を自動化し、タングレスインサートの破損、浮きおよび欠品、工具や母材の破損を抑制し、長期間にわたり安定した品質でのタングレスインサート挿入工程の実現が可能となる。
タングレスインサートの推奨サイズはM2からM8に対応。供給方式は、多品種の少量挿入向けのシェークトレイ方式と、単一品種の多数挿入向けのボールフィーダー方式の2種類となっている。