OKI電線は、食品製造現場で使用される洗浄液や消毒液、食用油脂に高い耐性を持たせた食品製造装置用ケーブル「OHケーブル」を発売した。食品製造装置の特性に合わせて導体サイズや心数などをカスタマイズするオーダーメイドケーブルとして提供する。
食品製造装置には厳しい衛生管理が求められ、装置の洗浄と消毒は重要な作業となっているが、一般的なケーブルでは洗浄時の温水や洗剤、消毒液が付着すると物性が劣化して外被に割れが発生し、断線やケーブル内部への薬液の侵入による絶縁性能の低下を引き起こして予期せぬ停止や故障といったトラブルの原因になる可能性がある。
それに対して同製品は、外被に耐薬品性に優れる特殊エラストマーを採用し、洗剤や消毒液の他、特殊機械油や食品加工時に発生する油脂への優れた耐久性を実現。標準使用環境で30年間の継続使用を想定した加速試験でも、ほとんど物性劣化が生じない安定性を有している。外被の特殊エラストマーにはFDAと食品衛生法に適合した被覆材料を使用し、万が一ケーブルが食品に触れた場合のリスクを軽減できる。