フエニックス・コンタクト 新製品 Push-in接続の基板用端子台 リフロー「はんだ付け」対応作業効率アップ! 新人セールス・瑠々が行く

ものづくり業界に興味があってフエニックス・コンタクトに入社した新人セールスの瑠々(るる)。

「お客さまがもっとハッピーになる提案を」がモットー。6万種以上もの製品や技術を今日も勉強しています!

今回は、リフローはんだ付け対応 Push-in接続の基板用端子台を紹介します。

<瑠々がフロアを歩いていると、前方から何やら妙なニオイが。「なんだろう?」とその元をたどると、基板用端子台を取り扱う事業部のHさんが、なにやら作業しているようです>


瑠々

Hさん、おつかれさまです! 何やってるんですか?


Hさん

おー瑠々ちゃんか、ちょうど本社から基板用端子台が届いたので、試しに基板にはんだ付けしていたんだよ。

瑠々

届いたばかりということは新製品ですか?


Hさん

そうそう。Push-in接続ができるスプリング接続式の小型端子台で、こっちがスルーホールリフロー対応のSPT-THR/SPTA-THRシリーズ。こっちが表面実装用SPT-SMDシリーズ。最大で4㎟の電線を接続できるシリーズが新しく追加されたんだ。

瑠々

あ、Push-in!フエニックス・コンタクトは基板用端子台もPush-inですね!

Hさん

もちろん!電子機器は生産ラインで大量に作るものが多いから作業スピードが命。
Push-inは簡単に早く接続できて、結線の信頼性が高いから安心だよ。ケーブルはフェルール加工したものでなくても、細い単線や裸撚線でも簡単に抜き挿しできて、対応の幅も広いしね。

Hさん

結線後の導通チェックでも、テスト用の導通穴が空いているからφ1mmのテストピンを挿し込んで簡単にチェックできるよ。電子機器の故障って断線とか配線まわりで起きがちなんだけど、Push-inは産業用の接続技術として実績があるから、そのあたりも安心なんだ。

瑠々

へえー、こんな小さな基板用端子台でもPush-inできるなんていいですね。どんな製品で使われているんですか?

Hさん

電源やインバータなど何にでも使えるし、PLCとかコントローラ関連にもオススメだよ。Push-inで電線の接続がしやすいし、機器デザインの邪魔をしない色なので、表に出ても外観を損ねないしね。ウチの製品でも使っているものがあるよ。(画像参照)

Hさん

この製品の特長はPush-inだけじゃないんだよ。これを基板に取り付ける、実装するっていう面でも、効率を高めるいろんな工夫が施されているんだ。生産ラインの完全自動化、スマートファクトリー向けにも「使える製品」なんだよ。

瑠々

完全自動化、スマートファクトリー…。なんかすごそうですね。

Hさん

そう。というのも、実はこの製品の最大の特長は、端子台だけどリフローではんだ付けができることなんだよ。

瑠々

〝リフローはんだ付け〟ですか?

Hさん

そう。瑠々ちゃんははんだ付けってやったことある?

瑠々

はい!学生の時に何回か。はんだごてではんだを溶かして部品を取り付けるんですよね。

Hさん

そうそう。リフローはんだ付けっていうのは、基板にはんだを印刷し、その上に電子部品を載せて、リフロー炉っていうオーブンのような装置に入れてはんだを溶かし、冷えたらはんだが固まって電子部品も固定されるっていうはんだ付けの自動化技術なんだ。電子部品の実装工程ではごく当たり前に使われているよ。(画像参照)

瑠々

ふむふむ。

Hさん

でも端子台の場合、熱にあまり強くないので、はんだごてによる手はんだ付けやフローはんだ付けで取り付けているのが一般的なんだ。他の部品はリフローで実装を自動化しているのに、基板用端子台だけ別だったんだ。

瑠々

同じはんだ付けなのに2重の手間がかかっていたってことですか!

Hさん

すべてリフローで統一できれば理想的なんだけど、今まではそれができなかったんだ。そこで、このSPT-THR/SPTA-THRシリーズとSPT-SMDシリーズでは、耐熱素材を使ってリフローはんだ付けに対応したんだよ。

瑠々

そうなると他の部品と一緒に一連の流れで実装できて時短になるし、効率も上がるってことですね!

Hさん

そう。完全自動化、スマートファクトリーにもつながっていくというわけ。

瑠々

わぁ、それはすごいですね!こんな小さな部品でそんなに変わるんですね。
それじゃスルーホールリフロー対応のスルーホールっていうのは何ですか?

Hさん

スルーホールっていうのは、through hallといって、基板に空いた穴に端子台の足、リード線を差し込んで固定する実装技術のことだよ。それに対して、表面実装は、基板の上にポンっと部品を置いてはんだ付けをするタイプなんだ。

瑠々

おぉ!なるほどー!

Hさん

この2つの大きな違いは「接合の強度」。スルーホールの方が、足を穴に挿し込んではんだ付けするから強度が高いんだ。端子台は接続部品だから、他の電子部品に比べて外部から力がかかって負荷がかかり、接続不良を起こしやすい。だから最近は、それをなくすため、端子台はスルーホールではんだ付けすることが多くなっているんだ。

瑠々

なるほどです。つまりこの端子台は、3つのポイントがかなえられる「使える端子台」です!って理解で良いですか? スリーホールリフロー対応とPush-in接続で、①実装効率アップ!②接合強度・信頼性アップ!③配線作業性アップ!

Hさん

バッチリだね!三拍子そろっているっていうの、いいね~。
ちなみにこの製品は、実装ラインに応じて梱包も選べるんだ。興味があればまたあらためて説明するよ。
こんな小さな部品ではあるけど、いろいろとお客さまのことを考えて作られているってことを感じてもらえるとうれしいな。


瑠々

はい、心にとどめておきます!Hさん、お忙しいところご説明ありがとうございました!

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