三菱電機は、知的財産を起点に社外連携を推進する「Open Technology Bank(オープンテクノロジーバンク)」活動を開始した。技術資産をウェブサイトで公開し、さまざまな業種・領域にライセンス提供することで、社外との「共創」を積極的に推進する。
同社は、特許庁発表の特許登録件数(2020年)で国内第2位に、世界知的所有権機関(WIPO)発表の国際特許出願件数(2020年)で世界第3位(日本企業で第1位)にランキングされるなど特許保有件数・出願件数は国内外で高い水準にある。これまではそれらを企業間の「競争」(独占実施、模倣防止、他社への権利行使等)のために活用していたが、方針を転換して社外との「共創」を推進するツールとしても積極的に活用していく。
現在、専用サイトでは21件の技術を掲載し、ライセンス提供可能となっている。その一例として、プラスチックの比重や摩擦帯電特性など物理的性質の違いを利用してプラスチックを選別回収できる「プラスチックマテリアルリサイクル技術」、微細な気泡で汚れや油分を吸着させて洗浄する環境配慮型の洗浄技術「マイクロバブル洗浄技術」、風の分布を遠隔から測定する風計測ライダー技術と風況データの利用技術「風計測ライダー:遠隔から風の分布を見る技術」、視覚障がい者が、家電を始めとした機器を手で触るだけで直感的に操作できるリモコン・操作技術「視覚障がい者向けリモコン・操作技術」金属やプラスチックなどに簡単に塗れて水・氷雪・汚れ等の付着を抑制できるコーティング技術「スマートエアコーティング」海水の水柱をアンテナとして利用。海水があればどこでも電波の送受信を可能にする海水アンテナ「シーエアリアル」がある。
オープンテクノロジーバンク専用サイト
https://www.mitsubishielectric.co.jp/corporate/chiteki/otb/index.html