日本半導体製造装置協会(SEAJ)は、半導体需要の増加とそれにともなう半導体製造装置への好影響を反映し、2021年度の日本製半導体製造装置の需要予測を、7月の予測時から14・4ポイント増加して、前年度比36・9%増の3兆2631億円へと上方修正した。さらに22年度も好調は続き、21年度から5%程度の成長を見込んでいる。
WSTSによると、21年の世界半導体販売高はロジック、メモリー、アナログを中心に大きく増加し、8月の予測では25・7%増に上方修正されている。それに牽引されて半導体製造装置も好調で、ロジック、ファウンドリー、メモリーを中心に、21年4―6月度では、世界市場販売高が前年同期比48%増の249億米㌦と、2四半期連続で過去最高値を更新。
日本製半導体製造装置販売高実績も、21年4―8月までは前年同期比41%増の1兆2606億円と好調。サプライチェーンの混乱や部品調達リードタイムの長期化の懸念はありつつも、22年もデータセンタや5Gなどの最終製品需要が見込まれており、設備投資意欲も旺盛なことから、21年度は好循環が続くと予測。これを受けてSEAJは21年度の販売高を3兆2631億円と上方修正した。
日本製FPD製造装置は、好調が続いているが暫定的なものと判断し、予想は据え置き。21年4―8月は前年同期比54・4%増の2113億円と大きな伸びを記録しているが、前年同期は中国への渡航制限により現地での立ち上げ検収が困難となった時期にあたるとし、年間通算では平準化すると予測している。
日本製半導体・FPD製造装置の合計では、21年度は3兆7771億円(31・1%増)と大きく伸長し、22・23年度も5%弱の成長率で好調を持続。23年度には4兆975億円に達すると見込んでいる 。