SEMIジャパンは、経済産業省に対し、海外渡航者の帰国後の行動制限の緩和を望む嘆願書を提出した。
半導体材料・製造装置は、日本メーカーが世界で大きなシェアを持ち国際競争力の強い産業であり、彼らの活動を促進することが現在の世界的な半導体不足の早期解消することにつながる。また半導体需要の拡大に応じて材料と製造装置の需要も伸びており、受注競争に遅れを取ることは成長を妨げることになりかねないことから、業界を挙げて要望を届けた格好だ。
SEMIジャパンでは、行動制限緩和の条件として、新型コロナウイルスワクチンの2回以上の接種および帰国時の抗原検査あるいはPCR検査の陰性、また必要に応じた一定期間の行動モニタリングを提案し、政府と関係省庁の検討を求めている。
↓↓以下はSEMIジャパンの発表資料から↓↓
SEMIジャパン、海外渡航者の帰国後の行動制限緩和を嘆願 世界市場における国内半導体サプライチェーンの競争力低下を懸念
SEMIジャパン(代表:浜島雅彦)は、10月15日に海外渡航者の帰国後の行動制限緩和に関する嘆願書を経済産業省に提出いたしました。これは、現在海外渡航者が帰国した際に課せられる10日間の行動制限が、世界市場に半導体製造用装置・材料・部品を供給する国内企業の大きな負担となっていることから、一定の条件で緩和することを求めるもので、賛同を表明したSEMI会員企業54社の署名簿と共に提出されました。
新型コロナウイルスのパンデミックからの経済回復に対する半導体不足の影響が浮上する中、半導体の増産に向けた設備投資が世界中で活発化していますが、その実現には、半導体製造装置の約3分の1、また半導体材料の半分以上を供給する国内企業の製品が不可欠となります。国外に広がる顧客とのビジネスを遂行するためには、商談のみならず技術的調整や問題解決のために従業員の海外渡航が必要ですが、帰国後の10日間の行動制限が企業にとって大きな負担となっています。その結果、海外顧客に対する速やかな製品供給の妨げや、それによる国内企業の国際競争力の低下が懸念されます。
この度の嘆願について、SEMIジャパン代表の浜島 雅彦(はまじま まさひこ)は、次のように述べています。「いち早い経済回復が求められる中、その中核となるハイテク技術の基盤である半導体の安定供給が大きな課題となっており、そのためにSEMI会員企業は最大限の努力を続けています。半導体生産の維持拡大を支える会員企業の製品を世界の顧客に提供するためには、渡航者の帰国時の水際対策を徹底することを条件に、現在の行動管理を緩和していただく必要があり、会員企業と共に嘆願書を提出する運びとなりました。」
嘆願書では、行動制限緩和の条件として、新型コロナウイルスワクチンの2回以上の接種および帰国時の抗原検査あるいはPCR検査の陰性、また必要に応じた一定期間の行動モニタリングを提案しており、今後の政府および関係省庁での検討を求めています。
SEMI(本部:米国カリフォルニア州ミルピタス、プレジデント兼CEO:アジット・マノチャ)は、世界の2,400以上の会員企業、130万人の専門家をつなぎ、エレクトロニクス製造の技術とビジネスの発展を支援しています。SEMIの会員は、スマートで高速、強力、かつ低価格な電子製品の実現にむけた、材料、設計、装置、ソフトウェア、デバイス、サービスのイノベーションを担っています。Electronic System Design Alliance(ESD Alliance)、FlexTech、Fab Owners Alliance(FOA)およびMEMS & Sensors Industry Group(MSIG)は、SEMIの戦略的協会パートナー、つまり、それぞれの技術分野にフォーカスしたSEMIの内部グループです。詳しい情報はwww.semi.orgをご覧ください。