横河電機は、小型軽量かつ高機能なイヤホン型デバイスによるリアルタイム脳波計測技術を持つスタートアップ企業、CyberneX(サイバネックス、東京都大田区)に出資した。
脳波のデータから心理状態を可視化する実証研究を共同で進め、産業や社会における脳情報の有効活用を可能にするプラットフォームの構築、およびアプリケーションの開発を目指す。
サイバネックスは、2020年5月設立。イヤホン型デバイスの使用で動いている人の脳波を低ノイズでリアルタイムに測定することでき、従来では把握することが難しかった使用者の感性や感情を可視化することが可能になる。横河電機はプロセスオートメーションにおける強固な事業基盤と豊富な知見とのシナジーを生かしながら、脳科学とIT技術を融合させたブレインテックの領域でイノベーション創出を目指していく。
横河電機の阿部剛士常務執行役員は「DX(デジタルトランスフォーメーション)の下、技術がいかに人類にとって有益になるかがさらに重要になってくる。その中で、脳波技術を活用したソリューションは人間の可能性をますます高めることができる。産業界ではIndustrial Autonomy(産業における自律化)への移行が進んでおり、人間と機械はそれぞれの特長が最大限に生かされた形で共存していくようになる」と語っている。