グローバルインフォメーションが取り扱う世界の調査会社のレポートによると、協働ロボットの世界市場は、今後数年間は16%~43%という高い成長率で拡大を続け、最大で2027年には100億ドル(1兆円)の市場規模まで拡大するという予測を立てている。これからが急拡大の波が期待される。
「協働ロボットの世界市場・COVID-19の影響(~2027年)」(MarketsandMarkets)によると、協働ロボットの市場規模は予測期間中43.4%のCAGRで推移し、2021年の12億米ドルから、2027年には105億米ドルの規模に成長すると予測。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響からEコマースや物流業で協働ロボットへの需要が高まっており、市場成長を推進。また、あらゆる規模の企業にとっての適応性の高く、メリットが大きいことなども市場成長を後押ししている。一方で、ヘビーデューティ産業では積載容量の低い従来型の産業用ロボットが好まれる傾向にあり、市場成長を抑制する主な要因となっている。
また「協働ロボットの世界市場(2021年~2025年)」(TechNavio(Infiniti Research Ltd.))では、2021年から2025年の予測期間中に16.08%のCAGRで推移し、10億9000万米ドルの成長を見込む。中小企業での導入率の増加と、主要市場プレーヤーの買収や戦略的パートナーシップが普及を促進し、市場拡大を後押しするとしている。
「協働ロボット(コボット)の世界市場」(360iResearch LLP)では、市場規模は2020年に2億9640万米ドル、2021年に4億803万米ドルとなり、年平均成長率(CAGR)37.99%で成長し、2026年までに20億4716万米ドルとなると予想。
「協働ロボット(コボット)の世界市場」(Azoth Analytics)は、市場規模は2020年に4億125万米ドルに達したとし、その理由として、急速なデジタル化、発展途上国におけるオートメーション主導の新興産業の利用の増加、高いペイロード容量を備えた協働ロボットへの需要急増などを挙げている。
さらに「協働ロボット市場」(Coherent Market Insights)では、ヘルスケア、自動車、食品・飲料、金属・機械加工、プラスチック・ポリマー、小売など、さまざまな業界における自動化の需要の高まりが、世界の協働ロボット市場の成長を促進すると予想。製品の組み立て、パッケージング、ラベリング、ポンプ、溶接、塗装、スプレー、マテリアルハンドリングなどの自動化に使われるとしている。