シュナイダーエレクトリックは、日用品や飲食料品の製造における充填機・包装機など多品種変動生産、変種変量生産向けに次世代搬送システム「Lexium MC12マルチキャリア」を発売し、リニア搬送システム市場に参入する。
同製品は、ループ型のレール上にリニアモーターで駆動する複数のキャリアを走らせ、ワークを独立して搬送・位置決めすることができる次世代搬送システム。直線と曲線のレールパーツとキャリアを組み合わせるだけで設計でき、専用ソフトウエアで独立したキャリアの動きを簡単に設定できる。ループ形状にすることでキャリアの始点・終点を考える必要がなく、受け渡しや原点復帰がいらず、よりシンプルな搬送設計が可能になる。デジタルツインでシミュレーションすることで実機がいらず、テスト運転やシステム最適化ができ、立ち上げまでのタクトタイムを削減できる。
ループの内円はロボットの設置スペースなどに活用でき、従来のコンベア式搬送に比べて最大20%設置スペースを節約できる。カーブ部分も作業工程として使うこともできる。
キャリアは取り付け・取り外しがワンタッチででき、専用工具やねじ締め等が不要。故障や点検の際は簡単に取り外して対応できる。IP65対応で本体を丸洗いも可能となっている。
また、クラウド型常時監視サービス「EcoStruxure Machine Advisor」と連携し、遠隔地からの装置の状態監視、予兆保全が可能となっている。