ビジネス&パブリックアフェアーズは、サイバーセキュリティに関するオンラインイベント「サイバーセキュリティダイアログ2021~ポストパンデミックの世界で加速するデジタルトランスフォーメーションと、企業・組織が直面するデータセキュリティチャレンジ~」を開催した。
はじめにゲストスピーカーとして米Wasabi Technologies創業者・CEOのデビッド・フレンド氏がアメリカにおけるランサムウエアの被害状況を紹介。アメリカでは2020年に2400件のランサムウエアによる被害があり、身代金として平均で35万ドルを奪われたという。日本でも被害件数は80%増加し、攻撃を受けた企業の3分の1が身代金を支払ってしまっている状況だとした。
その後、デビッド氏と奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科教授の門林雄基氏、情報セキュリティ大学院大学 学長の後藤厚宏氏によるディスカッションが行われ、被害企業が公開したがらないのでランサムウエアは報告されている数より多く、現在は氷山の一角である。身代金を支払って解放してもらう事態にならないようデータは必ずバックアップを取っておくべきである。サプライチェーンにとってランサムウエアは厄介な脅威になっていて、ドミノ効果で他に波及する恐れがある。サプライチェーンに対するセキュリティも開発していく必要があるとした。