先日、幕張メッセで開催していた鉄道技術展を見学してきた。昨年のゴールデンウイークあたりから新型コロナウイルスの感染が急拡大し、多くの展示会が中止に追い込まれた。それ以来、約1年半ぶりの展示会訪問。様子見も兼ねて会場を訪れたのだが、あらためてリアルな展示会の威力を感じた 。
入り口に着くと、想像以上の人出。来場を控える人が多くて閑散としているかと思ったらそんなことはなく、多くの人で賑わっていた。もちろん感染防止策として消毒や検温、マスク、必要以上の密禁止などが必須ではあったが、それ以外は全体としてコロナ禍前の雰囲気に戻っていた。出展者に手応えを聞いてもおおむね好感触のようで、来場者自身も実際の製品を見ながらじっくり話す機会を待っていて「やっぱりリアルは良いね」の声があちらこちらから聞こえてきた 。
コロナ禍でリモートワークが広がり、オンライン展示会やWEB商談、ウェビナーも数多く行われ、その利便性は素晴らしいものだと感じた。しかしあらためてリアルな展示会に行き、ブースを訪れ、製品を見て、現場で話をすると、やはりオンラインとリアル展示会とは別物であると実感した。
自分の周りの360度すべての事象が展示会であり、逃げ場のない空間はリアルならではのもの。そこでの緊張感や満足度はオンラインで受ける印象とはまったく異なる。リアルとオンライン、どちらが優れているではなく、大事なのは使い分けだ。コロナ禍、オリンピックという山場を乗り越えて迎える2022年の展示会。どんな風景が広がっているのか今から楽しみだ。