東芝三菱電機産業システムは、モータ・発電機・ファンなどの回転機の稼働データをセンサで収集し、機械的異常・劣化を総合的に診断できる「回転機診断システム」を開発し、2022年4月から販売を開始する。
新診断システムは、振動による劣化診断ではなく、回転機に取り付けたセンサから「電流」「振動」「温度」「部分放電」「ZCT出力」の5つの監視項目でデータを一括収集することで、多角的な解析が行える。このため、機械的異常だけでなく、絶縁劣化も診断でき、モータや発電機、ファンなどの回転機で発生する多くの異常・劣化状態をより早く検知し、詳細に診断することが可能。
また、高圧・低圧モータ機器を新規開発し、回転機のデータを無線でクラウドに送信するため、新たな電源や通信ケーブル等の追加工事が不要で、ラインの停止期間を最小限で設置できる。
さらに、長期間にわたってモータの状態を監視できる傾向監視、周波数解析が可能なFFT(高速フーリエ変換)解析、三相交流の電流データ解析、および温度-電流相関分析(x-y分析)などの機能があり、目的や用途に応じて、豊富な画面メニューの中から必要な分析手法を選べる。しかも、DCSの持つプロセスデータや電子操業日誌「PLM」に収集される操業データのテキスト情報や設備管理情報と連携し、多角的かつ効率的な状態分析することが可能。