安川電機は、マシンコントローラMP3200シリーズ用CPUユニットとして、MECHATROLINK-4に対応した「CPU-203F」を12月7日から販売を開始した。価格はオープン。
新CPUは、4つのMECHATROLINK-4通信プロセッサを搭載したことで、従来のMECHATROLINK-Ⅲに比べて伝送効率が4倍となり、伝送周期は62.5μsに対応して制御軸数の向上を実現しており、オプションモジュールなしで最大256軸の制御が可能となる。
また、マルチコアの高速プロセッサを採用し、各コアによる処理の最適化を図ったことで、PLCのラダープログラムの実行処理性能が向上した。
さらに、ギガビットEthernetを2ポート標準装備したことで、それぞれ情報系データ処理(汎用Ethernet)と制御系データ処理(Ethernet/IP)の選択が可能になり、並列化することで高速通信を実現できる。
同社は、マシンコントローラMP3200シリーズ用CPUユニットとして、2011年10月に「CPU-201」、13年8月に「CPU-202」を市場投入。21年5月にはプログラム実行性能を向上させるとともに、ギガビットEthernetポートを複数標準装備した「CPU-203」を投入したが、今回は新世代の産業ネットワークであるMECHATROLINK-4(100Mbps)に対応した。
これにより通信速度のさらなる高速化に対応するとともに、オプションモジュールなしでの制御軸数の多局化を実現でき、同社のサーボドライブΣ-Xシリーズと組み合わせることで、装置性能を大きく向上させることが可能になる。