2021年の受注状況は持ち直しの傾向にあるが、当社の対象市場はインフラ需要のため回復がワンテンポ遅れ、市場ごとにも差が出る。電力関係は底堅く微増を維持。鉄道関係は変電所投資や機器の延命により保守メンテンス投資が先送りされる傾向にあり、車両生産計画もコロナで変更が出始めている。海外市場もコロナで20年同様に動きが鈍い。逆に良かったのは産業機械向けで、標準品の端子台などが想定以上に売り上げが伸びた。
21年2月から中期経営計画をスタートしている。技術部と営業部に横串を刺した「企画開発CFT(クロスファンクショナルチーム)」を設け、VOC(ボイス・オブ・カスタマー)の視線で、省力化につながるネタ開発に取り組んでいる。「長く使ってもらえる製品を提供する」という当社の特徴を維持しながら、PLM(製品ライフサイクル管理)をしっかり行い進めていく。また、「 M3(エムキューブ)エンジニアリング部」は、21年2月から当社の生産技術を紹介する動画を9本作成し、Webで公開している。外部への浸透には時間がかかるが、当社の特徴を紹介しながら成果につなげたい。さらに、お客様が求める商品を販売する「スマートソリューション部」も、安全機器など扱い製品群を増やしている。
省力化と作業性向上に貢献するアルミ製端子台の採用も増えつつある。
生産のデジタル化推進の一環として、21年春から物流倉庫での出庫業務をペーパーレス化し、ハンディターミナルでリアルタイム管理できるようにしたことで、作業効率を10%以上削減できた。営業事務へのRPA導入も21年夏から取り組み、成果を上げつつある。
今年の市場環境は大きく急転することはないとみている。今後、人手不足が予想されるなかで、社内のコスト構造を見直しながら、働きがいのある職場環境の整備を進めていきたい。
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