【FA製造業界2022トップインタビュー】デジタル施策で持続的成長 富士電機機器制御 森本 正博 代表取締役社長

2021年は、コロナ禍による前年の冷え込みから脱し、機械セットメーカー向け需要を中心に市況は大幅な回復基調となり、良い年であった。一方で、世界レベルで調達・出荷のロジスティックが混乱したことによる影響はあった。

昨年度に引き続きコロナ禍で対面営業が制約される中、データを基に顧客行動を捉えて施策を打つデジタルマーケティングに注力した。その中でもオンライン工場見学会などは、500人近くの方にご参加いただき大変好評であった。こうしたデジタル施策の取り組みが、顧客接点創出の代替手段として上手く機能してきていると感じている。18年に電磁接触器、配線用遮断器をはじめとした省工数機器「F-QuiQ」を投入したが、売り上げが順調に拡大。また、20年12月、21年3月と連続して待望のコマンドスイッチを追加発売した。今後も拡大が期待できる市場であるが、競合他社も省工数機器市場に参入を図ってきており、当社としては、品揃えの多さで対抗していくつもりである。

22年も先行きは明るいと見ている。自動車EV化の進展や5Gの加速により、工作機械や半導体製造装置など機械セットメーカー向けの需要は引き続き堅調と予測。22年度も「withコロナ」の時代に合わせ、デジタル施策を加速させながらデジタル人材を育成。新しい営業手法・プロセスを確立し、顧客に最適な提案を実現する仕組みを更にブラッシュアップさせていくつもりである。

好調を続けるIDC市場に対して、「F-QuiQ」に続く省工数機器として、プラグイン機器を投入しており、更なる拡販を目指していく。22年も新商品を逐次投入する予定であり、大きな飛躍を期待している。
今年も、従来から注力しているデジタルマーケティングとお客様との直接対話を上手に組み合わせるとともに、外部環境変化をいち早く捉えながら、持続的な成長に取り組んでいきたい。

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