ここ数年の間に、新型コロナウィルスの蔓延や米中貿易摩擦などによって、世界的な需要・供給変動が突発的かつ大規模に発生するようになった。
その結果、工場の生産システムを請け負うSIerは顧客の変種変量生産に対応するべく、「早くライトに」開発することが求められている。これを実現するためには、システムの大部分はモジュールや半製品を組み合わせ、特殊な仕様のみカスタマイズする新しい開発手法が必要だ。
この新しい開発手法を導入したいSIerへの支援として、ロボコム・アンド・エフエイコムでは、(一)半製品ロボットやFAキットの開発、(二)カスタマイズに必要な特注部品の加工、(三)顧客の要望に合わせてモジュールを組み合わせ最適なシステム構成を提案できる人材の育成、を行っている。
(一)半製品ロボットやFAキットとして開発しているのは、顧客作業ニーズの高い「番重・段ボール仕分け」「加工機材料自動交換」などの『ロボットシステムパッケージ』や、各作業工程の機構・制御について共通機能をブロック化し、デジタル上で流用可能にする『デジブロック』の一例として「搬送工程デジブロック」や「マルチロボットハンド」など、モジュール要素の構築である。
(二)カスタマイズに必要な特注部品の加工として、2021年6月に福島県南相馬市のロボットテストフィールド横に工場をオープンした。最新のマシニングセンタ・複合加工機11台、NC旋盤・研磨機・放電加工機7台、3Dプリンタ6台などを備えている。少量・多品種・短納期に対応するため、販売から生産設備までを連動させた一気通貫システムを開発しており、本年前半には稼働を開始する。
(三)また、本工場は組み合わせ型のシステム開発ができる人材の育成機関という位置付けも持っている。技術者にはメカ・制御・ITを幅広く経験してもらい、まずはTeam Cross FA内、ゆくゆくは人材を必要とするSIerへ派遣していきたい。
また、南相馬工場はデジタルファクトリーのモデル工場として広く見学を受け付けており、昨年6月から1100人を超える多方面の方々にお越しいただいた。見学を希望される方は気軽にご連絡いただきたい。
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