【FA製造業界2022トップインタビュー】機械の目と知能化に注力 ジック 松下 実 代表取締役社長

2021年の売り上げは、FAが20%増、物流もeコマース投資が活況で、TLの運輸関連も堅調だったが、船舶用ガスアナライザや当社が代理店を務めるIBEO社の自動車の自動運転向けLiDARが低調で、差し引きで横ばいとなった。22年は受注の好調を受け、二桁増を見込む。

製品では、「nanoScan3」は世界最薄のコンパクトなセーフティ・レーザースキャナで、障害物等の誤検知をしにくく、AGV向けに伸びている。世界最小レベルの3Dセンサ「Visionary-T Mini」も、AGVやロボットで評価が始まっている。屋外用レーザースキャナが踏切内の異物検知向けに鉄道会社での実用化が決まった。

神戸の技術センターとドイツ本社がコラボして開発した「ソーター上の単品識別システム」が第23回自動認識システム大賞の優秀賞を受賞した。コンベア上を流れる小型荷物、封筒等の重なりをディープラーニングで検知をするソリューションで、大手物流会社に採用されている。

製品とシステム、サービスの3本柱に、4本目としてソフトウェアを加え、アプリケーション開発にも力を入れる。AppSpaceというコンセプトのもと、カメラやLiDARにユーザ開発領域を提供、望みのアプリケーションを載せられるようになった。日本からも独自のアプリとソリューションを開発・提供していく。今後の注力分野は、IoT・インダストリー4.0、ロボット・AI、物流革命、自動運転・自律走行、脱炭素・地球温暖化対策の5つ。

センサにインテリジェンスを載せてデータ処理を行い、ロボットの目と頭脳をカバー。物流もコードリーダだけでなく、荷物の容量や質量の読み取りも行う。自動運転は、鉱山用トラックに加え、AGVやフォークリフトにも展開する。脱炭素では、炭素分析ニーズの高まりや次世代燃料の水素を超音波で測れる流量計に期待している。

https://www.sick.com/jp/ja/


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