【FA製造業界2022トップインタビュー】EVなど新たな電化に対応 内外電機 丹羽 一郎 代表取締役社長

2021年度は、売り上げは前年並で推移しているが、営業利益と純利益で厳しい状況が続いている。ブレーカーと継電器の一部機種で調達が困難となり、受注を制限した影響が大きかった。

稼働中の高圧受電設備(キュービクル)は全国で85万台あるとされ、更新が必要とされるものは20万台近くあると見込んでいる。21年はキュービクルのリニューアル案件に積極的に対応し、受注も増えている。社内にノウハウを蓄積できていて、今後に期待できる。メーカーとしても電気の安全な使用を守る責任と義務がある。「トレーボード」や「アジャストダクト」「ウイングキャビネット」「内器交換キット」などのリニューアルに適した作業効率に優れた製品を取り揃えており、設備更新の提案をさらに強化していく。

22年の見通しは明るい。電気自動車(EV)をはじめ、電気エネルギーへの依存は高まりつつあり、既存設備のリニューアル需要も増えつつある。機器の入手困難が懸念材料となっているが、それが解消されてくれば伸びが期待できる。すでに電気工事事業者様とともに需要の掘り起こし活動を進めている。

特にEVはこれから台数が飛躍的に伸びていくと予想され、それにともなって全国各地にEV充電器の設置が進むことからキュービクルの更新と増設案件が増えてくると見込んでいる。EV充電器はこれからの有望な市場であり、リニューアル案件への対応力をさらに強化し、最適な更新方法を提案するとともに、新規受注の獲得を目指す。

1920年に創業し、2020年には創業100周年を迎えた。次の100年に向けて、電気設備のトータルソリューションを提供し、お客様のベストパートナーとなれるよう努力したい。

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