三菱電機は、ドローンや小型トラクターなどさまざまな移動体に搭載可能な4周波数帯に対応した、世界最小の高精度衛星測位端末用アンテナ=写真=を開発した。
水平面に垂直に配置した4つの樹脂成形品の側面と天面に2つの折り曲げ線状アンテナ素子を樹脂成形品間で対称になるよう配線して、アンテナ素子配線を立体化した。小型アンテナはアンテナ占有空間に比例して性能が向上するため、アンテナ素子配線を立体化して限られた占有空間の中でアンテナ形状を最適化することで、L1帯の周波数帯域が同社従来比約3倍に拡大している。
また、独自のアンテナ構造により、測位精度を劣化させるマルチパス波の抑制を実現し、直線状とループ状のアンテナ素子を組み合わせた独自のアンテナ構造により、アンテナ背面方向へのバックローブ放射を低減し、測位精度を劣化させるマルチパス波(地面からの反射波)を抑制した。