日本電機工業会(JEMA)の産業用汎用電機機器の出荷実績では、21年度第3四半期の出荷金額は、17%増の2318億円。第3四半期だけの数値で見ると、10年度以降では17年度に続く過去2番目の出荷金額となった。
品目別では、回転・駆動機器は26.9%増の865億円。三相誘導電動機(75kW以下)は10.4%増の162億6700万円、汎用インバータは12.8%増の170億7400万円、サーボモータ(アンプを含む)は38.7%増の532億400万円となった。
配電・制御機器が15.5%増の968億円。標準変圧器(2000kVA以下)は18%増の224億9300万円、UPS(30kVA以下)は9.6%減の41億8100万円、コンデンサは9.5%増の16億1200万円、プログラマブルコントローラは13.1%増の361億3000万円、電磁開閉器は25.7%増の73億7500万円、低圧遮断器は19.9%増の250億2100万円。その他機器が4.9%の485億円となった。
制御機器、配電機器は、部材不足やコロナ禍による物流の停滞等で納期遅延が発生しているが、市場自体は半導体の増産に向けたファブ増設と半導体製造装置の需要、人手不足や非接触によるロボットや自動機の需要増加、脱炭素と電気自動車の増加に備えるためのEV充電ステーション、再生可能エネルギーの設置など、直近、中長期的な視点からもネタには事欠かない状態にある。その一方で、揺り戻しで厳しい年は必ずやってくる。需要好調ではあるが、そのなかでも成長鈍化と踊り場への備えが必要になる。