新規顧客であふれるロボット市場 各社はもう一度自社の強みを訴えよう

国際ロボット展が盛況のうちに閉幕した。今回の印象は、各社が自分の得意領域をロボットやアプリケーションに落とし込み、独自色が強く出ていて、ロボット市場の成長と充実を感じることができた 。

例えば、ロボットメーカーとシステムインテグレーターの役割の明確化。前回はロボットメーカーのブースにSIerがアプリケーションを展示するケースが多かったが、今回は、ロボットメーカーはロボット本体の機能や性能、ロボットを中心に、機器同士がつながる未来の生産工程の姿などを展示し、SIerはロボットでこんなことができるといった個別アプリケーションの訴求に存在感を発揮した印象だ。またロボットメーカーの中でも、ヤマハはモビリティと自動運転、エプソンはセンサと色管理、三菱電機やオムロンは制御機器との連携による総合力など、各社の得意領域を生かして個性がにじみ出ていた 。

いまロボット市場は新しいお客さまであふれている。彼らが従来のお客さまと異なるのは、彼らはロボットに対しての知識や技術は浅く、フラットなものの見方ができるということ。つまりは、彼らのなかではロボットメーカーは横一線。従来のお客さまが当然理解しているようなロボット各社の違いや強みの認知度は決して高くない状態だ。

そこで各社がやらなければならないことは、自社をどう差別化して魅力的に見せるかというreブランディングだ。どんな企業にも個性がある。しかし新規のお客さまはそれを知らない。ロボット市場は新市場と認識し、もう一度、自社の強み、特長を整理して外に打ち出す。ロボット各社には、そうした作業を継続的に行うことが必要だ。

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