IDECファクトリーソリューションズは、2022年4月に愛知県一宮市の新本社(愛知県一宮市東島2-8)が完成・稼働し、あわせて協調安全ロボットテクニカルセンターを新本社1階に移設・拡充した。
同社はIDECのグループ会社として、制御技術を核に、工作機械、半導体・液晶製造装置、物流・搬送装置等に関連するシステム製品の設計・受託生産等のシステムソリューション事業を展開。またIDECの強みとなる安全関連機器や安全システムを軸に、人と同じ現場で働くことができる各種メーカーの協働ロボットや、ビジョンセンサ、AI、AMRなどを組み合わせた、協調安全ロボットシステム事業に注力している。
新本社は、地上3階建鉄骨造で延べ床面積2915平方メートル。約14億円をかけて完成した。1階は、協働ロボットの活用方法や安全なシステム構築方策を提案の拠点となる「協調安全ロボットテクニカルセンター」が入り、従来の約1.5倍となる284平方メートルに拡充した。KUKA、ユニバーサルロボット、安川電機、ファナックの協働ロボットや、三菱電機の産業用ロボットを使用した安全柵なしのシステム、自律走行搬送ロボットなど各メーカーのロボットがそろい、それぞれの特長を比較できるようになっている。1階には協調安全ロボットシステムの生産エリアを設け、生産能力を拡大している。2階はセミナールーム、3階は設計・営業・経営管理などの事務フロアとなる。
屋上には年間3.8万kwの発電可能な太陽光発電パネルを設置し、新本社の約30%の電力使用を自家発電でカバーできる。
また21年4月から稼働開始している新工場は、見える化などを駆使したIoT工場となっている。生産エリアに大型モニターを設置して「生産工程の見える化」を行い、AMRによる部品・完成品の自動搬送も実現。生産エリアの拡充にともなってシステムソリューションの生産を従来の2倍に拡大した。21年度からは電気設計の3DCAD「EPLAN」を活用し、制御盤内に使用するワイヤーハーネスの測長、切断工程の自動化を実施。グループ会社のIDECAUTO-IDSOLUTIONSの自動認識機器を活用して「進捗管理を見える化」なども行っている。