IDECは、IoTに必要なIoTゲートウェイと通信、クラウドサービスをワンパッケージにし、設備の遠隔監視を簡単にするLTE通信型クラウドデータロガー「SG1A形」を発売する。
同製品は、コンテックと共同開発した製品で、ハードウエアとしてのIoTゲートウェイとLTEルータ、LTE通信、データを蓄積するクラウドインフラ、データを整理して見える化する可視化アプリケーションをワンセットとして提供。PLCとEthernetでつないで設備データを収集し、クラウドに上げて可視化するまでの環境をわずか10分ほどで実現できる。
PLCからのデータ収集は1分に1回、最大100データまで。データはLTE通信で同社のクラウド環境に集約され、遠隔監視用アプリケーションでダッシュボードやグラフ表示で状況をモニタリングできる。閾値を超えた場合などはイベント通知、アラート機能などで関係者に発報される。プラントやインフラなど設置場所が多いがメンテナンス頻度の低い設備、設置場所が分散しているが要メンテナンスで高い稼働率が求められる設備などに最適となっている。
通常、IoTや遠隔監視システムを構築するには、IoTゲートウェイとLTEルータ、LTE通信環境、クラウドサービス、アプリケーションのそれぞれを個別に購入・契約し、それらをひとつのシステムに構築する必要があったが、IT・デジタル人材の不足やシステム構築費用が高額になるのがネックとなっていた。
同製品はそうしたデジタル環境構築の手間とコストを大きく低減することができる。構築期間もこれまで数カ月から1年単位かかっていたものを数十分単位に減らせ、生産技術部門など現場主導でも簡単に短時間で組むことができる。
価格は、機器の標準価格7万3000円(税抜き)と年間サービス利用料2万6400円(税抜き)。販売目標は3年間で4000台を目標とする。