アムニモは、LTE通信用の通信モジュールのプロセッサに、LTE通信の制御や周辺機器向けインターフェースの制御などのルーター機能を実装する新技術を開発し、そのプロセッサを使った産業用ルーター「コンパクトルーターAC10」を発売開始した。
同技術は、ルーター機能や周辺機器インターフェースを制御する機能を通信モジュール側に実装することで、外部プロセッサやその周辺回路を大幅に削減でき、IoTデバイスの構成をシンプルにできるメリットがある。ルーター機能やインターフェース制御はファームウエアで実装しているため、機能拡張やトラブル対応も柔軟に行うことができる。
同製品は同技術を使ったデバイスの第1弾で、常時接続を前提とした設計思想で開発。電源パックアップ機構を搭載し外部電源が遮断された後も10秒以上動作でき、書き込み処理を完了させてメモリークラッシュを抑えるほか、障害発生を通知して原因調査のスピードアップに役立つ。
また複数のSIMカードを搭載でき、回線を冗長化して障害時の通信の早期復旧も可能となっている。
このほか内蔵アンテナ実装で外部アンテナ不要でLTE通信ができ、ファームウエア二重化によるバックアップでメモリーのエラーに対して強い耐久性を持っている。
クラウドサービス「デバイス管理システム」との連携により、保守運用作業をクラウド経由で実施でき、運用負担を大幅に軽減することができる。
既存のISDNや3G端末の置き換え、ボイラーやコンプレッサーなど工場用設備の監視、上下水道関連設備の監視、決済端末への搭載などに最適となっている。