三菱電機は、製造工程における品質不適切行為に関して、3回目の調査結果を報告し、再発防止の取り組みについて発表した。全22拠点のうち8拠点で調査が終了し、14拠点は継続して調査中。今回新たに15拠点・101件の不適切行為が見つかり、累計で16拠点で不適切行為が行われ、その件数は148件に上ることが明らかになった。
新たに判明したのは、社会システム事業本部の神戸製作所で9件、伊丹製作所で19件、長崎製作所で1件、コミュニケーション・ネットワーク製作所で4件。
電力・産業システム事業本部の電力システム製作所で2件、系統変電システム製作所で4件、受配電システム製作所で4件。
ビルシステム事業本部の稲沢製作所で10件。リビング・デジタルメディア事業本部の中津川製作所で1件、冷熱システム製作所で2件。FAシステム事業本部の名古屋製作所で7件、福山製作所で1件。自動車機器事業本部の姫路製作所で4件、三田製作所で32件。半導体・デバイス事業本部のパワーデバイス製作所で1件。
また、前回までに報告された案件は、設備の調査・点検を実施して処置を行った他、試験部門の品質保証部への異動など体制変更や仕組みの見直しを実施している。
再発防止に関しては、調査委員会から直接の原因と指摘された①手続きによる品質保証概念の欠如②品質部門の脆弱性③ミドルマネジメント層の疲弊④本社と現場の距離、さらに、その背景となる組織風土上の3つの問題(⑤拠点単位の内向きな組織風土⑥独立性の高い事業本部制⑦経営陣の本気度)に対して、品質風土改革、組織風土改革、ガバナンス改革の3つの改革を実施。今回、調査委員会から7つの提言が示されており、今後3つの改革に取り入れるとした。