資生堂は、福岡県久留米市に建設していた中価格帯のスキンケア製品の新工場(福岡県久留米市田主丸町鷹取808)について、5月に竣工し、6月から本格稼働を開始した。投資金額は約450億円。
新工場は、土地面積9.7万平方メートル、地上4階建て。アジア向けのスキンケア製品の生産を担う。最先端のIoT技術を導入し、ベテラン社員の知識と技術で設備運転の条件を調整していたことを、経験の浅い社員でも実行できるようセンシング技術と情報処理技術で支援し、生産技術の標準化、高度化を実現。化粧品の中身製造について、複数の品質項目をリアルタイムでモニタリングし、設備を自動制御して製造していることに加え、少人数でのオペレーションのための複数ラインの作業進捗可視化システムなどを活用している。また一部の化粧品の充填仕上げラインでは、ロボットやリニアモーター駆動の梱包装置を導入し、生産性を約3倍に向上させている。
また環境に配慮したサステナブルな工場となっており、CASBEE(建築環境総合性能評価システム)のAランクの評価を取得。外壁や屋根の断熱性能を高め、照明器具も全館LED照明を採用し、建築物省エネ法が定める基準建築物に対し19%の省エネルギー(BEI値)で建設。施設内で利用する電力は100%再生可能エネルギーを使用している。
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