顧客と共創&課題解決
三菱電機は、東京・秋葉原にある東日本FAソリューションセンターをリニューアルオープンした。DXや脱炭素などのトレンドに対し、デジタルやソリューションにスポットを当てて、ラインや工場の課題解決と最適化について顧客と一緒に考えて解決していく場所として生まれ変わった。
同センターは「見る、試す、学ぶ」をコンセプトとし、ショールームとテスト施設、FATECトレーニングスクールが一体となった施設として2018年7月にオープン。それまでは各種コンポーネンツと、ロボットによる作業デモ機を中心とした展示だったが、コロナ禍と製造業のトレンド変化に合わせ、課題解決のヒントが得られる場へとリニューアルした。
ショールームは、スマートウォッチの加工・組み立てから出荷までの一連の流れをロボットで再現し、かつ3DシミュレーションやSCADA等のデジタル技術を駆使してデータ活用や見える化、予知保全等ができるデモラインを中心とする「デジタルマニュファクチャリングエリア」と、100インチの大型モニタで情報を共有しながら、顧客と一緒に課題解決の道をディスカッションして探っていく「コミュニティエリア」、イベント開催に使える「イベントエリア」の主に3つのエリアで構成。ハードウエアや作業工程を中心とした展示から、ラインや工場全体を対象とし、課題解決やデジタル技術、ソフトウエアを中心としたものに更新されている。またイベントエリアは定期的に企画・展示物を入れ替えていく予定で、現在は脱炭素をテーマとし「カーボンニュートラルの実現に貢献する三菱電機の先進技術」として、JECAフェアで展示したものを中心に、9月30日まで企画展示を行っている。
テストエリアは、顧客がワークを持ち込んでエンジニアと一緒に評価やテストができるエリアとなっており、シーケンサ、ロボット、サーボ、画像センサのそれぞれにテストルームを備えている。テストエリアはリニューアル前から公表で、毎日予約で埋まっており、現在も途切れずに続いているという。
2階は「FATECトレーニングスクール」となっており、配電制御機器やロボットの使い方や使いこなし方の研修施設となっている。
古谷友明FAシステム事業本部機器事業部長は「デジタル関連で半導体・電子部品、スマートフォンや5G。データセンター、物流等、脱炭素に関連してEVやリチウムイオンバッテリー等の需要が急拡大し、それにともなって設備投資が急拡大している。スマート工場化やDX、カーボンニュートラルといった課題を抱えており、その解決に役立てる施設にしたい」とし、柴垣津以子FAシステム事業本部デジタルマーケティングセンタープロモーショングループマネージャーは「単に見せるだけでなく、Co-innovationの場として課題解決のための施設とし、何度も足を運んでいただけるよあな場所にしたい」と話した。
同センターの住所は東京都台東区台東1-30-7秋葉原アイマークビル7階。秋葉原駅から徒歩9分ほど。開館時間は10時から17時。休館日は土日祝日と、同社休業日。見学・利用は事前予約制となっており、同社ウェブサイトから申し込めるほか、支社や販売代理店経由でも予約可能となっている。