富士フイルムは、グループ会社のバイオ医薬品CDMOのフジフイルム ダイオシンス バイオテクノロジーズ(FDB)のデンマークと米国テキサスの拠点に2000億円の大規模投資を行い、抗体医薬品の生産能力を増強する。稼働開始は2026年を予定している。
抗体医薬品市場は、既存薬の需要増と新型薬の拡大により、年率10%の成長が見込まれている。同社は大型タンクによるバッチ生産と、さらなる高品質・高効率生産が可能な独自の連続生産方式の両輪で生産能力の増強を進めている、
今回の設備増強では、デンマーク拠点に2万リットル培養タンク8基を追加導入し、2026年までに同サイズのタンク保有数を、デンマーク拠点で20基、全世界で合計28基に拡大させる。米国では連続生産システムによるGMP製造が可能な設備を導入し、新薬開発を行う顧客との協働に加え、規制当局との連携で早期商用化を目指す。いずれも2022年夏に着工し、2026年の稼働開始を予定している。