産業用ネットワーク技術をリアルに見る。感じる。
産業用オープンネットワークを推進する各団体や会社が一堂に会し、セミナーとデモを通してオープンネットワークを採用するメリットを紹介する「産業オープンネット展2022」(主催:産業オープンネット展準備委員会)が、8月2日(火)、3日(水)の両日、東京・錦糸町駅前のすみだ産業会館(東京都墨田区江東橋3-9-10)で開催される。開場時間は10時から17時。入場無料。
(写真は2017、19年の東京会場の様子)
工場のオートメーション化、IoT化を進めていく中で、「つなぐ技術」として重要な役割を担う産業用オープンネットワーク。同展では、オープンネットワークを使用するメリットや最新技術を実際に見て、聞いて、触れて体験できる場となっている。
2012年に第1回を開催以来、今年で11回目となる。20年、21年の2年間は新型コロナ感染症への対応からインターネット上で開催したが、今回は3年振りにリアル展示会として東京で2日間開催する。
今回は、10のオープンネットワーク関連団体と、42の会社が参加している。
最新ソリューションによるデモ展示
工場の製造システムは通常、1つのメーカーだけで構成されているわけではなく、さまざまなメーカーの機器が組み合わされたマルチ・ベンダー・システムとなっているため、違うメーカー同士でも現場の機器と制御機器間のデータをいかに自由にやり取りできるかが重要となる。
近年、IoT、 Industry 4・0の普及が進むなか、オープンなネットワーク技術は、工場現場の制御だけでなく、稼働管理、生産スケジューリング、保全管理のベース技術としてますますその用途を拡大している。オープンネットワークは、機器との接続性の向上のほか、汎用ソフトウェアの活用、周辺機器の選択肢の拡大、またシステム立ち上げ時の工数削減などを見込むことができるため、オープンネットワークの普及が、オートメーション化を進めるにあたり重要な要素となっている。
標準Ethernet規格を拡張したTSN(Time Sensitive Networking)」は、従来のEthernet通信ではできなかった制御通信(リアルタイム性の確保)と情報通信(非リアルタイム通信)の混在を時分割通信方式により可能にする方法として注目されている。
42の協賛会社が各々の製品・技術を訴求 業界動向がわかる39のセミナーも開催
同展は、協賛団体と会社がネットワーク対応機器やパネルの展示、デモを行い、オープンネットワークの特長や接続メリット、製品の仕様などを直接紹介。実際に体験して比較できる絶好の機会となっている。
また、各団体やベンダー企業による39のセミナーも実施する。3会場に分かれて10時30分から16時30分まで、各セミナー30分間で同時に行われる。最新の技術動向や最新ソリューションなどが紹介されることから見逃せない。
協賛団体のセミナースケジュールは、「IO−Linkコミュニティジャパン」が2日12時45分~13時15分。「EtherCAT Technology Group」が、2日午前10時30分~11時。「FDTグループ日本支部」が、3日12時~12時30分。「ODVA TAG日本支部」が、2日午前11時15分~11時45分。「ORiN協議会」が2日16時~16時30分。「CC−Link協会」が、3日11時15分~11時45分。「日本AS−i協会」が、3日14時30分~15時。「日本電機工業会FL-netネットワーク推進委員会」が、3日14時30分~15時まで。「日本プロフィバス協会」が、2日12時45分~13時15分。「MECHATROLINK協会」が、3日10時30分~11時。
一方、協賛会社の展示とセミナーでは、「ヒルシャー・ジャパン」は、モータ制御用netMOTION評価ボード、超小型SoC netX 90組み込みモジュール、PCカード、アナライザーなど、各種産業用通信I/F製品を紹介。セミナーは「モータ制御と産業用通信搭載、超小型SoC netX 90とnetMOTION開発キット」と題して、3日16時~16時30分まで行う。
「フエニックス・コンタクト」は、非接触微小距離から高速遠距離までイーサネット通信、および給電を行う新製品やPLCnext関連製品を中心に紹介。セミナーも「非接触微小距離から高速遠距離まで新しいイーサネット通信と給電のかたち」と題して、3日15時15分~15時45分まで行う。
「三菱電機」は、TSN技術を採用し、更なる進化を遂げたオープンネットワーク「CC-Link IE TSN」のデモ機を活用して対応機器の紹介とソリューションの提案を行う。セミナーは「広がるCC-Link IE TSN その活用と今後の展望」と題し、2日12時~12時30分まで行う。
「ワゴジャパン」は、各種産業用ネットワーク機器の中で、IO-Link対応機器とイーサネットリーンマネージドスイッチを紹介する。セミナーは「製造現場で今後多用されるイーサネットリーンマネージドスイッチ」と題し、3日14時30分~15時まで行う。
産業ネットワークの動向に興味がある方、アプリケーションエンジニアリングに注目される方、ネットワーク機器の開発方法を知りたい方、ネットワークをより詳しく理解されたい方などにとって最適な機会となる。
セミナー聴講、展示デモの参加は無料で、入場・退場も自由であるが、7月29日までに事前に参加申し込みが必要。セミナーはすでに満員となっているものもある。
参加申し込みアドレス(https://www.sangyo-open.net)。
なお、新型コロナ感染症の感染状況等により、イベントの開催方法が変更となる可能性がある。最新情報をイベントサイトで確認が必要。
出展協賛団体と会社は次の通り。
■協賛団体(50音順)
IO−Linkコミュニティジャパン/EtherCAT Technology Group/FDTグループ日本支部/ODVA TAG日本支部/ORiN協議会/一般社団法人CC−Link協会/日本AS−i協会/一般社団法人日本電機工業会FL-netネットワーク推進委員会/NPO法人日本プロフィバス協会/MECHATROLINK協会
■協賛会社(50音順)
IARシステムズ/ifm efector/アドバンテック/アナザーウェア/インターフェース/ヴィッテンシュタイン・ターナリー/HMSインダストリアルネットワークス/エニイワイヤ/M2Mクラフト/エンドレスハウザージャパン/オプテックス・エフエー/倉茂電工/ケーメックス・オートメーション/JSLテクノロジー/シェルバ/システック/スリーエムジャパン/大電/ターク・ジャパン/たけびし/テクトロニクス&フルーク/日本製線/日本テキサス・インスツルメンツ/日本テレガートナー/日本モレックス/ハーティング/パナソニックインダストリー/バルーフ/ピーアンドエフ/ヒルシャー・ジャパン/フエスト/フエニックス・コンタクト/フジクラソリューションズ/マイクロネット/三菱電機/三菱電機エンジニアリング/Motionnet協会/Moxa Japan/リコーインダストリアルソリューションズ/ルネサスエレクトロニクス/ワゴジャパン