三洋化成工業は、自動車の電装化、環境対応車の拡大等によるコンデンサ需要の急激な増加に対応するため、アルミ電解コンデンサ用電解液「サンエレック』の生産能力を増強する。
名古屋工場における設備改造、工程改善等を含め、3割程度の能力増強を行う。投資金額は約4億円で、2023年5月の稼働を予定。
同製品は、1986 年に開発し、電解質に独自開発したアミジン化合物を用いる、高性能、高信頼性と長寿命化を実現したアルミ電解コンデンサ用電解液。広い温度領域で高い電気伝導率を示すとともに、高温での長期間安定性に優れ、業界標準のロングラン製品となっており、自動車の制御ユニットなど、より信頼性が求められるコンデンサにも採用されている。
EVや電子機器、5G普及による情報通信機器、産業機器のロボット化等でコンデンサ需要は拡大している。さらには、太陽光や風力発電などのエネルギー供給の多様化に伴い、送電側の装置においても、より高電圧な電気に対応できるコンデンサが求められている。今回の生産能力増強により、今後の需要増に対応した安定供給を確保し、世界的な需要拡大に対応していく。
https://www.sanyo-chemical.co.jp/wp/wp-content/uploads/2022/07/k20220713.pdf