日本ロボット工業会によると、2022年4−6月期の産業用ロボットの受注・生産・出荷実績(会員ベース)は、受注額が前年同期比3.3%減、生産額が5.7%増となった。生産額は四半期の数値としては過去最高を更新した。順調に成長を続けている一方で、国内自動車産業での伸び悩み、中国の勢いの弱まりなどの懸念点も出てきており、今後に注意が必要だ。
受注台数は0.3%増の7万1860台で7四半期連続の増加、受注額は3.3%減の2420億円で2020年第2四半期以来の8四半期ぶりの減少となった。生産台数は8.1%増の6万4251台、生産額は5.7%増の2217億円。いずれも2020年第3四半期から7四半期連続の増加。四半期での生産額は、2022年第1四半期を超えて過去最高となった。
総出荷台数は6.1%増の6万3343台、総出荷額は5.2%増の2198億円。これも両方とも2020年第3四半期から7四半期連続の増加。
国内出荷台数は1.4%増の9146台、総出荷額は3.0%増の400億円。いずれも2021年第2四半期から5四半期連続の増加。輸出台数は7.0%増の5万4197台、輸出額は5.8%増の1798億円。2020年第3四半期から7四半期連続の増加となった。国内向けは自動車製造業向けが2四半期連続で前年割れとなり弱さが続くが、電子・電機製造業向けが半導体や実装用などの好調さが持続し、2021年第2四半期から5四半期連続で前年を上回った。
輸出は、前年同期が好調だった中国と韓国向けが減少したが、その他の地域が拡大してアジアは微増。中国は2四半期連続で前年割れとなり、勢いに翳りが見えてきている。欧米向けは引き続き伸長を続けている。