オムロンの2023年3月期第1四半期決算は、売上高は前年同期比2.0%減の1844億円、営業利益は53.8%減の119億円、純利益は60.5%減の80億円の減収減益となった。
制御機器事業(IAB)は、売上高は6.1%減の1010億円。営業利益は118億円で前年同期から110億円のマイナスとなった。中国・上海ロックダウンの影響が大きく、4・5月と生産制約を受けたことで低調に推移した。
制御機器の需要拡大と長引く納期遅延問題に対しては、2020年度から毎年10%以上の供給能力の強化を進めることで対応。供給安定性を高めるためEMSと戦略的パートナーシップを拡大し、複数社とパートナーシップ契約を結んで生産委託を開始している。さらい、消費地生産を加速させており、市場・顧客に近い場所の生産比率を高めている。1Qでは4拠点で並行生産を開始している。また直近の動きでは、上海ロックダウン下では4月は上海工場は都市封鎖で工場全体が操業停止となり、5月に部分的な生産再開で40%程度の稼働に回復し、6月中旬からは稼働正常化。加えて、4月からEMS活用をスタート・拡大し、上海の一部機種の並行生産を日本で実施。
さらに7月以降の増産も着実に進んでいるとしている。
通期見通しは変更なし。売上高は11.4%増の8500億円、営業利益は4.1%増の930億円、純利益は2.6%増の630億円を見込む。このうちIABは、売上高は15.5%増の4830億円、営業利益は18.0%増の900億円としている。