日本航空電子工業は、拡大が続く高速光通信市場に向け、多値変調技術「PAM4」を用いた50Gbps光通信モジュールを試作した。
同社は、これまでの光オン/オフ(NRZ)変調より多くの情報伝送が可能な多値変調技術であるPAM4変調技術に着目し、同技術を適用した光通信モジュールの試作を進めてきた。
光による多値変調通信は、通常のメタルケーブル通信と異なり光ファイバーで情報伝送するため、光変復調技術が重要となる。
同社は、光ファイバー伝送のための独自の光接続技術や、25GBaud(1秒当たりの変調回数)という高速信号を扱う高周波設計技術などの要素技術開発を進めてきた。このたび、その技術に基づいた50Gbps伝送可能な光通信モジュールを試作し、良好な光伝送波形を確認した。
今後は本技術をさらに発展させ、標準化が進められている車載用途や、光導波路を用いた機器内オンボード伝送、さらには光並列伝送を行うことで、1デバイス当たり800Gbpsの伝送速度を持つ製品の開発にも取り組んでいく。
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