シーメンスは、産業オートメーションとデジタル化領域における新たな戦略として、オープンなデジタルビジネスプラットフォーム「Siemens Xcelerator」を中心に進めていくことを発表した。
これまで同社は産業OS「MindSphere」を展開し、決まった単一のプラットフォームを提供し、その上にデジタル化のシステムを構築するアプローチで進めていた。しかし今回はそれを修正し、デジタル化に必要なソフトウェアやハードウェア、アプリケーション等を部品やモジュールと見なしてSiemens Xceleratorのもとで統合し、それらをSaaSで提供し、レゴブロックのように組み合わせてシステムを構築することでデジタル化のさまざまな機能が実現でき、且つ柔軟に変更もできる仕組みとした。
今後、MindSphereはSiemens Xceleratorのなかで提供されるいちIoTモジュールという位置付けになる。
気候変動やパンデミック、国際紛争など経営環境がより不確実性が増すなかで、企業が生き残るためには柔軟性が重要となる。その柔軟性を持つためにも各企業は、リアルな現場などOTで起こる未来をITのデジタル空間でいち早く試してイノベーションの速度を上げ、且つリスクを予見して回避できるデジタルの仕組みを自前で保有する必要がある。そこに向けてSiemens XceleratorはSaaSモデルで提供することで、1つの工程や機能から始められ、かつ大規模なシステム構築が必要なくなり、スモールスタートや中小企業向け、さらには状況に応じたシステム変更が多い企業に最適となっている。