見える化も予知保全もデータ活用も、すべてリアルな現場からデータを集めるセンサがあってこそ成立する。デジタル化・DXの進展にともないセンサの出荷数量・金額は年々増加しており、電子情報技術産業協会(JEITA)の「センサ・グローバル状況調査」によると、2021年にはグローバルの出荷数量は352億6815万個(前年比11%増)、金額も1兆9291億8100万円(5%増)となった。
センサ種別で最も出荷数量が多かったのが温度センサで、241億2978万3000個で前年比9%の増加。出荷数量の構成比率で7割弱を占めた。2番目は光度センサの48億6243万7000個(22%増)、3番目は磁界センサの47億828万2000個(11%増)と続いた。このほか位置センサ、圧力センサ、化学センサ、音・超音波センサも10%以上の成長率で拡大している。
金額では、光度センサが1兆3332億6800万円(2%増)で、出荷金額の7割を占めた。2番目は圧力センサで1386億2500万円(14%増)、3番目は温度センサで1206億4500万円(18%増)となった。
需要部門別では、数量・金額ともに通信機器・スマートフォン用が圧倒的に多いが、FAやPA、BAをはじめ、ロボットやドローン、監視・セキュリティ、自動認識、インフラ、環境計測などの産業用途の伸び率は目覚ましく、数量では他の産業を抑えてトップの成長率となる29%増の14億7411万2000個、金額でも19%増の2389億200万円となった。このほか自動車・交通用も拡大し、数量は25%増の18億3877万2000個、金額も15%増の3013億3000万円となった。
仕向地別では、数量・⾦額ともに構成比では中国が最も多く(数量54%、⾦額34%)、数量はAPAC向けが23%、日本向けが14%となった。⾦額はアメリカ向けが27%、日本向け20%となった。
同調査は、JEITA会員内外のセンサ企業に対してグローバル出荷(日本向け出荷+海外向け出荷)を調査したもので73社からの回答をもとにまとめている。