日本電機工業会(JEMA)の「2022年度電機工業技術功績者表彰」の受賞者が決定した。正会員の最優秀賞は、重電部門の「800V駆動電気自動車用インバータのノーマルモードノイズ抑制技術」を開発した日立製作所の方田 勲 氏、大前 彩氏、勝部 勇作氏の3名が受賞した。
同表彰は、JEMA正会員会社の業務に従事し、重電産業機器・白物家電機器・ものづくりの各分野で新製品・新技術開発などで優れた成果を挙げ、電機工業の進歩発達に貢献した人を表彰するもので、1952年から毎年実施している。2004年からは委員会活動の成果に対しても表彰している。
正会員の最優秀賞の「800V駆動電気自動車用インバータのノーマルモードノイズ抑制技術」は、インバータ内の電磁ノイズフィルタの正負電極間の磁界結合を利用し、インバータの体積と重量を増加させずに漏洩ノイズを抑制する低ノイズ化技術を確立したもので、EV充電ステーションへの漏洩ノイズ抑制を想定したインバータ高電圧端子雑音規制を満足させ、800V対応高電圧インバータの量産を可能にし、EVの実用性を高めることに貢献した。
このほか優秀賞は3件9名、優良賞は16件46名、奨励賞は52件142名、審査委員長特別賞は3件が受賞。また委員会活動では、最優秀賞を「省エネ法新トップランナー制度への対応、貢献」をおこなったルームエアコン技術専門委員会、ルームエアコン性能規格WGの32名が受賞し、優秀賞に「金属閉鎖形スイッチギヤのJIS規格作成」をおこなったJIS C 62271-200 原案作成分科会の14名、優良賞に「回路遮断器および漏電遮断器の国際化と競争力向上」をおこなった配線用遮断器技術専門委員会と漏電遮断器技術専門委員会の17名、奨励賞に「放射線教育のオンライン化を可能にしたJEMA放射線管理教育標準要領と理解度確認例題集の改定」をおこなった原子力放射線管理特別委員会、放射線管理教育検討WGの12名、「初のハイブリッド開催となる展示会IIFES(アイアイフェス)2022」を開催したIIFES実行委員会の26名が選ばれた。