ロート製薬は、マザー工場である上野テクノセンター（三重県伊賀市ゆめが丘7-4-1）について、質の高い一般用医薬品へのニーズ拡大や高機能化粧品への期待といった需要拡大を見据え、生産能力の向上と国際的な医薬品製造基準への対応を目的とした新工場棟を竣工し、稼働を開始した。これにより2024年度にはこれまでの1.5倍の生産能力になる見通し。
新棟は「人と環境にやさしいスマート工場」をコンセプトに、IIoTやAIを活用したサイバーフィジカルシステム（CPS）を実装。全方位カメラやセンサなどのI・IoTデバイスを活用し、異常行動や危険な作業や場所への侵入、製造設備との接近を検知し、作業者本人と管理者にリアルタイムに通知する集中管理システムの構築を行い、労働災害を予防。また、協働ロボットを導入し、人とロボットのそれぞれの強みを活かすライン構築を進め、徹底的に無駄を排除した作業工程や省力化を可能としている。またセンサやカメラによるIoT化から得られたデータと生産計画がCPSで連携し、作業の効率化と自動化を実現し人の肉体的負荷を軽減、自動倉庫における在庫管理の最適化、およびリードタイムの短縮を実現している。
さらに既存工場比でエネルギー消費量20％削減を目指し、地中熱や最新の省エネ設備を導入した再生可能エネルギーの活用による環境負荷低減に取り組んでいる。
敷地面積は2万7498平方メートル。延床面積は1万9600平方メートルの4階建。
投資額は85億円。
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