【制御盤製造のDXの壁とその解決策11】機械設計の変更による影響の壁 モジュール化で柔軟な設計変更に対応する

制御盤の設計・製造工程をデジタル技術を使って効率化し、制御盤関連各社の体質強化を実現する「制御盤DX」。しかしそこに至るまではいくつもの壁・ハードルが存在する。日本電機工業会(JEMA)制御盤2030ワーキンググループは、制御盤の制作工程の将来の形として「制御盤2030」を提示し、さらに制御盤DXを阻む壁とそれに対する推進策を「制御盤製造業界向けDXガイドライン」としてまとめている。本記事では、同ガイドラインをもとに、制御盤DX実現に立ちはだかる壁とその解決策を紹介する。

制御盤の設計・開発時、機械設計で設計変更があり、電気設計も変更しなければならないことは多々ある。納期を考えた場合、変更にともなう手戻りは電気設計部門が吸収することになり、そうなった場合の備えが必要だ。例えば、ポンプなど機械部分の設計が変更すると制御盤は筐体サイズにも影響があり、制御盤設計も見直さなければならなくなることもある。

この機械設計の変更を電気設計でスムーズに吸収し、解決するには、制御盤の設計方法を見直し、モジュール設計を取り入れることが有効だ。制御盤全体をひとつとして設計するのではなく、制御盤内を機能別や仕向け先別の単位にモジュール化し、その組み合わせで制御盤を構成する考え方だ。モジュール設計はデータの再利用がしやすく、顧客の要求に対して迅速で柔軟な組み合わせで対応することが可能となり、且つスケールメリットによるコストダウンが期待できる。これを採用することで、機械設計に変更があっても、電気設計は必要な箇所・モジュールだけを変更すれば良くなるので負担は小さく、対応スピードも早くできるようになる。

オートメーション新聞は、1976年の発行開始以来、45年超にわたって製造業界で働く人々を応援してきたものづくり業界専門メディアです。工場や製造現場、生産設備におけるFAや自動化、ロボットや制御技術・製品のトピックスを中心に、IoTやスマートファクトリー、製造業DX等に関する情報を発信しています。新聞とPDF電子版は月3回の発行、WEBとTwitterは随時更新しています。

購読料は、法人企業向けは年間3万円(税抜)、個人向けは年間6000円(税抜)。個人プランの場合、月額500円で定期的に業界の情報を手に入れることができます。ぜひご検討ください。

オートメーション新聞/ものづくり.jp Twitterでは、最新ニュースのほか、展示会レポートや日々の取材こぼれ話などをお届けしています
>FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

オートメーション新聞は、45年以上の歴史を持つ製造業・ものづくり業界の専門メディアです。製造業DXやデジタル化、FA・自動化、スマートファクトリーに向けた動きなど、製造業各社と市場の動きをお伝えします。年間購読は、個人向けプラン6600円、法人向けプラン3万3000円

CTR IMG