
三菱電機は、表面検査用途に使用する業界最高水準の被写界深度を実現した密着イメージセンサー(CIS)の新製品、KD-CXF シリーズ「KD6R1064CXFNL」を発売した。
CISは表面検査用デバイスとして印刷物・フィルムなどのキズ、汚れ、欠損、色味などを検知し、製造ラインにおける表面検査工程で使用されるもので、従来のCISは被写界深度の浅さから、厚みの異なる対象物や大きく振動する製造ライン搬送時にはピントが合わず、鮮明な画像読み取りができないなどの課題があり、紙やフィルムなどの平面物の表面検査のみの適用にとどまっていた。
それに対し同製品は、読み取り幅(1064mm)と同じ長さの正立等倍レンズ(ロッドレンズアレイ)を採用し、画像端部の歪みがなく正確で明瞭な画像の一括読み取りが可能。レンズに独自の光学部品を採用することで、CIS製品として業界最高水準の被写界深度±1.8mm(解像度 600dpi 時)を実現し、凹凸のある検査対象物や製造ライン搬送時に検査対象物が振動する工程でも鮮明な画像読み取りができるようになった。
さらに、撮像素子・レンズを一体化設計し、細かな設置準備・調整を不要とし、センサーと対象物が近接しても撮像でき検査エリアの省スペース化を可能にしている。