FA・PA制御機器メーカーの独・フエニックス・コンタクト社は、2022年度(22年12月期)のグローバル売り上げが、過去最高の35億8000万ユーロ(約5100億円:1ユーロ143円)になることを明らかにした。前年度売り上げの29億5000万ユーロから約20%増加したことになる。独、欧州、米、アジアなど、主要地域すべてで20%前後の売り上げの伸びを示しており、好調に業績を拡大している。
同社は配線接続機器のメーカーとして1923年創立。その後FAやPA機器の品ぞろえを拡大して、23年は創立100周年の大きな区切りを迎える。07年に売上高10億ユーロを達成したが、それから15年間で3・6倍と急成長している。現在の従業員数は全世界で約2万2000人。
現在、グローバルでの旺盛な需要増が続く中で、材料や半導体の供給不安から生産が制約され供給不足が起こっていることから、今後も世界で建屋、ツール、設備機器関連で約2億4000万ユーロの投資を行う。
一方で、ロシアのウクライナへの軍事攻撃が続いていることから、有数の売上実績があったロシアの子会社を売却し、ロシアでの事業活動を断念した。
100周年記念事業として、独本社(ブロムベルグ)近接の約7590平方㍍の敷地に「オール・エレクトリック・ソサエティ・パーク」を建設し、23年6月に開設する。
電力の発電・変換・貯蔵・配電・最適利用、といったエネルギーの流れの中で、AES(オール・エレクトリック・ソサエティ)の将来ビジョンを誰にもわかりやすく説明する場所にする。一般にも公開する予定。
なお、87年12月には日本法人を横浜市に開設し、23年に35周年を迎える。社員数は約200人。