【2023年 年頭所感】一般社団法人 日本電設工業協会 会長 山口 博 「働き方改革の推進」最優先

               

 皆さま明けましておめでとうございます。謹んで新年のご挨拶を申し上げます。皆様には当協会の活動に対し日頃から多大なご支援を賜り、この場を借りまして心から御礼申し上げます。

 去る2020年当初から対応に追われてきました新型コロナウイルス感染症に対しましては、昨年は、「With コロナ」という発想のもとで、経済社会活動も様々な安全対策を講じながら旧に復していこうという取り組みが進み、わが協会においても、JECA FAIR(電設工業展)や会員大会を所要の安全対策を講じながら3年ぶりに開催することができました。まだ、従来のスタイルには完全には戻れないもののこれらの催しを開催することにより、関係者がフェイストゥフェイスで一堂に会し交流することのありがたさ、貴重さを改めて感じることができました。

本年、わが協会にとっての最も重要な課題は、「働き方改革の推進」です。労働基準法の「時間外労働の規制強化」の建設業への適用もいよいよ明年4月に迫ってきました。わが電気設備工事業も建設業の一翼として、社会のインフラを守り、国民の豊かな経済社会生活を創造するエッセンシャルワークです。この役割を果たすためには、必要な人材を確保し、将来にわたり持続可能な産業として成長していくことが必要です。将来を担う人材にとり魅力的な働きの場を提供するためにも、これらの課題を着実に達成していかなければなりません。

このため、昨年の当協会の会員大会決議においては、「持続可能性に満ちた(サスティナブルな)事業発展のため“チャレンジ”を続けよう!」をスローガンに、

1. 令和6年4月に迫った「時間外労働の規制強化」を見据えての働き方改革の加速

(そのアプローチとしては)

・現場の「4週8休制」に向けた、ロードマップの作成

・施主・発注者を含めた工事施工関係者との合意形成

・労働基準法の規制内容の再確認と対応準備

2.未来を担う人材に魅力ある働きの場を提供

  (アプローチ)

    ・電設業界の魅力の一層のアピール

    ・若い働き手にとっての魅力再発見

    ・働きがい、生きがいを感じることが当たり前の職場づくり

3.「現場ひとつひとつから」の働き方の見直し

  (アプローチ)

    ・適正な工期の設定、資材価格等の変動を反映した適正な請負価格の形成

    ・生産性の向上による業務の効率化

    ・多様な人材の活用による業務の活性化

 を決議内容といたしました。

 どの項目も、わが業界みずからの意識改革と前例にとらわれない取り組みが必要となってきますし、また、事業のパートナー、関係者の方々のご理解とご協力も欠かせません。高い意識のもと、強い決意をもって行動していく必要があります。

 皆様にも、このような状況をご理解いただき、ご支援ご協力いただけければ幸いです。

 結びに、今年の干支は「癸卯(みずのと・う)」です。「これまでの努力が花開き実り始めること」を意味しております。干支にあやかり、本年が皆様の飛躍・向上の年となることをお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。

https://www.jeca.or.jp/

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