新年を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
皆様におかれましては、平素より当協会の事業活動に多大なご支援、ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
近年、日本経済は先行き不透明な状況が続き、明るいニュースに触れる機会が少なくなりました。昨年は、急激な円安、不安定な世界情勢などが重なり、需給バランスが崩れた状態が続いています。新型コロナの感染拡大が経済に与える影響は低下していると言われますが、個人消費は物価高の影響もあり景気の回復を実感するに至ってはおりません。
このような経済的、環境的要因がある中、企業の業績が二極化する構図にありますが、自動認識業界においては、非接触・自動化の製品やサービスはコロナ禍で需要が拡大しました。画像認識による検温・マスク着用促進はじめ、セルフレジ、スマート決済など従来の対面サービスに代わる新たな機器やシステム・サービスは日常生活で経験されていることです。
新たな生活様式ではコミュニケーションの手段・方法が従来と異なり、電子データと通信チャネルを有効活用することでコミュニケーションのスピードと範囲を格段に拡げ、デジタル社会の実現を加速させています。今やヒト・モノ、生活環境に存在する多くの事象が電子データ化され、さまざまなシステムに組み込まれてその情報範囲も日々拡大しています。今後の発展に不可欠なことは、デジタル産業基盤の強化、デジタルインフラの環境整備とともに、データ収集に欠かせないインフラ技術である自動認識技術とそれを担う人材を育成することです。
当協会は、かねてからデジタル人材育成のため、各種セミナーと自動認識技術者資格認定講習・試験を実施しております。本年も、人材育成をはじめ自動認識市場の拡大と活性化に向け、展示会の開催、研究開発センターの活動をさらに充実させて、会員企業の皆様とともに総合的な自動認識技術の活用促進をより広範囲に進めてまいります。また、業界関連団体や関連省庁との連携をはかり、経済の発展に貢献してまいります。
2023年が皆様に実り多き年でありますよう、そして皆様のご発展を祈念申し上げ、年頭の挨拶といたします。