コロナ禍でも最低ラインの300兆円はキープ バブル期、リーマンショック前の330兆円超えが目標
メーカーが製造して出荷した金額「製造品出荷額」は、2020年は302兆33億円(経済産業省 令和3年経済センサス‐活動調査)となった。
これまでの推移では、最も古い調査結果で1965年に29兆円規模だったものが、1970年に68兆円、1975年に125兆円、1980年には212兆円と急激に拡大し、高度成長期ならではの急成長を遂げた。そこから1980年代の好景気、バブル景気で300兆円を超え、1991年に最高額となる340兆8346億円を記録した。
バブル崩壊後の1990年代は微減が続いたが、2000年代に回復してリーマンショック前の2007年には最高額に迫る336兆円を記録。しかしリーマンショックで2009年には前年の70兆円減の265兆円まで激減し、そこから10年かけて2018年に331兆円まで回復。その後にコロナ禍が襲い、2020年には302兆円となっている。
2020年はコロナ禍の影響によって前年の322兆円より沈んでいるが、2003年からの過去18年では10番目の記録。リーマンショック並みかそれ以上の逆風と言われる最悪な状況でも300兆円をキープできたのは日本の製造業の基礎体力が強化されたことに他ならない。(2019年以前は経済産業省 工業統計調査より)