【FAトップインタビュー2023】東洋技研 関 高宏 代表取締役社長『納期対応力で優位性発揮』


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2022年10月期の売り上げは、目標を上回る前年度比14.5%増の68億円弱で、前年度に続き過去最高を更新する。

21年後半からの受注の増加に対して、17年、18年に建設した技術棟やプレス棟などが貢献して、受注増に応えられる体制になっていたことで、主力の端子台を中心に納期対応力につながっている。特に、製品在庫を営業所から本社での一括管理にしたことで、納期対応が厳しいなかでも在庫の効率的な運用が可能になり、また、製品のカスタマイズ化も本社で対応することで、マンパワーの有効活用と品質の安定に貢献している。ただ、原材料価格をはじめとしてコストも上がっており、利益は減少した。昨年、製品価格を2回見直したが、銅をはじめあらゆるモノの価格が上昇し、利益を圧迫している。同時に、原材料メーカーの生産中止などの影響もあり、製品ラインアップの見直しも行わざる得ない状況に置かれている。

 製品としては、差し込み式のスプリングロック式端子台「VTXシリーズ」の品ぞろえ強化に取り組んできたが、第1フェーズが完了した。市場の評価にも手応えを感じている。また、ネジ式端子台も当社の納期対応力への評価から引き合いが増え、シェア拡大につながっている。

 23年10月期の売り上げは73億円、経常利益率10%の予算でスタートしている。市場の動向は昨年夏頃をピークに受注が落ち着きはじめており、今年4月以降は不透明な部分が多いが、大きな落ち込みはないと見ている。

 今年から5年ぐらいかけて「VTXシリーズ」の第2フェーズとして、用途別シリーズの開発への取り組みを検討していくほか、各種省配線などに対応した製品の充実にも取り組む。このため、製品の設計・開発のスピードアップに向け、要員を50人ぐらいまで増やしたい。さらに、海外売り上げ比率を高めるために、東南アジアや中国以外でも販売代理店開拓を進める。

https://www.togi.co.jp/


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