【FAトップインタビュー2023】相原電機 城岡充男 代表取締役社長 『需要の裾野拡大に向け活動』

相原電機 代表取締役社長 城岡 充男

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2023年4月期の売り上げは、現在のところ前年同期比135%ぐらいで推移している。しかし、現在の売り上げ状況は正しい市場動向を反映していると言えないと考えており、最終的には同120%ぐらいで着地し、利益も増益を確保できるのではないかと思う。銅や鉄など素材価格が上昇し高止まりしていることもあり、22年9月から価格の改定を行った。そのため、9月の価格改定前の買いだめと思われる需要が生じたことで、現在の異常ともいえる売り上げの伸びにつながっている。
 トランスは産業のベースとなる製品であるが、6~20kVAクラスの中・大型トランスは、設備投資の動きと連動して安定した需要となっている。当社もこの需要に対応して、流通センターをリニューアルして在庫体制を強化している。一方、汎用の1~1.5kVAクラスの小型トランスは、機器内蔵用需要が主であり、動きはさほど悪くはないが、現在の市場状況を考慮するとけっして良いとは言えない。
 22年1月から、トランスの新製品「ECL-Nシリーズ」の販売を開始したが、市場への浸透はこれからだ。
 社内の「FPTプロジェクト」は、中小企業診断士といっしょに今後の経営の方向性に向けた活動や、トランスの設計や材料の見直し活動を定期的に行っている。ものづくりを進めるうえで、原価意識を共有しながら社員が自分なりに考えていくことで、新たな提案につながる。
 24年には創業60周年を迎えるが、それを見据えながら、需要の裾野をさらに広げるための取り組みを始めている。今年5月に大阪で開催される「JECA FAIR(電設工業展)」に初出展を予定している。従来から販売代理店を通じた販売を行っているが、より使用現場に近いところでの拡販活動を強化し、浸透を図るのが狙いだ。当社の身の丈を考えながら、納期と適正な在庫でお客さまに満足していただけるような姿勢で今年も臨みたい。

https://www.e-aiharadenki.co.jp/


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