ペーパーレスと言われているが、製造業の各工程では依然として紙での内容確認や作業の完了確認は印鑑を押しているといったケースが多く残っている。デジタルでデータ入力した方が手軽で効率的であったり、履歴管理や改ざん防止に優れていたりしていても、各現場での慣れや作業者の使いやすさが優先され、昔からずっと習慣的にやってきた非効率作業がなくならず、変えるのが難しい。
そうした壁の解消には、現在よりも簡単で手軽なユーザーインターフェースを用意し、誰でもできる、一瞬でできるといったやり方・システムを用意することが有効だ。
例えば、作業完了の報告・連絡を押しボタンひとつ押すだけでできるようにしたり、データ入力をキーボードで打っていたものをQRコードやRFIDを活用して読み取りだけで自動入力するようにしたり、便利であっても難しい操作、複雑な使い方になるようなものでなく、表向きには使いやすさを重視し、裏では便利な機能が動いているといった風に、したたかなシステムだと現場も受け入れやすい。