UBEは、CO2分離膜を中心とする需要の急増に対応するため、山口県宇部市の宇部ケミカル工場内のガス分離膜用ポリイミド中空糸製造設備と、大阪府堺市の堺工場内のガス分離膜モジュール製造設備を増設する。いずれも2025年度上期に稼働予定で、生産能力は現行比で約1.8倍となる。
同社のガス分離膜事業は、水素分離膜、除湿膜、窒素分離膜、CO2分離膜、有機蒸気脱水膜など幅広い用途に応じたソリューションを提供し、分離膜はポリイミド製で高耐久性に強みを持ち、中空糸を宇部ケミカル工場で、モジュールを宇部ケミカル工場および堺工場で製造している。近年は再生可能エネルギーの利用拡大を背景に、バイオガスから二酸化炭素等を除去し、燃料となるバイオメタンを抽出するCO2分離膜の需要が欧州・北米を中心に急速に高まっており、今後も世界的な市場拡大を見込み、生産体制の強化を決定した。